今のところ死亡・自殺者数は高止まっていますが、年間こんなにも死んでいるのです。
ちなみに、これは労災保障の数字ですから、この数の何倍もの数の労働者が過重労働やパワハラ、苛め、セクハラなどで苦しんでいます。
以下、過労死として認定された事案を記載します。これらを読んで、他人ごとではないことをしっかりと自覚してください。
死んだらすべて終わりです。
会社ごときに人生を台無しにする権利はどこにもありません。
2001年
愛知県の男性薬剤師が死亡しました。
死亡原因は特定しきれていませんが、過度の長時間労働との因果関係を認め、過労死と認定されました。これはかなり異例のことでした。
死亡1カ月前の残業時間は200時間に達していたということです。
2001年
コンピュータソフトウェア関連業務に従事し、脳出血により死亡。
入社以来、年間総労働時間は平均して約3,000時間近くに達していました。
死亡直前月の労働時間が1か月換算で約300時間。特に死亡直前1週間の労働時間が73時間超。
2000年
埼玉県の男性会社員27歳が過重労働が原因で自殺しました。
残業時間は90時間を超え、14日連続勤務などがありました。
2006年
愛知県でエンジニアの男性が虚血性心疾患で亡くなりました。
土日出勤や頻繁な海外出張、直近2か月は月90時間の時間外労働。
2007年
愛知県で製造業勤務の48歳の男性が部品の不具合や見落としの原因究明などの対応に追われ、また複数の業務改善活動を命じられ月の残業144時間35分→不整脈による心停止により死亡という事件が起こっています。
2007年
京都市の24歳の男性は大学を卒業後、飲食チェーンに正社員として入社。
わずか4か月後に、急性心不全で亡くなりました。
この方の残業時間は多い時でも98時間、まぁサービス残業を入れても
120~130時間程度でしょうか。
このぐらいでも死んでしまう方はいるのです。
2012年
東京都の男性の持病の喘息が悪化して喘息死。
月平均残業時間が80時間を超えており、特に喘息死1週間前には大きなトラブルが連続し、1週間の総残業時間は約37時間であった。
2013年
男性が、 会社で虚血性心疾患を発症し、 死亡しました。
心臓病などの持病はありませんが、 倒れる前の半年間は出張が多く、
月に平均100時間以上の残業をしていました。
2013年
大阪のホテル勤務の男性が脳幹出血で死亡しました。
その直近である前月の時間外労働は101時間。
1995年
川崎市の会社員が職場内・職場外における嫌がらせ・いじめ等により自殺しました。
勤務態度はまじめで評価も最高のAを受けていましたが、容姿や内向的な性格をひどい言葉で嘲笑されていました。
1996年
京都府の会社員がパワハラと過重労働を苦に自殺しました。
社長からの売り上げ不振への叱責、1日12時間~13時間の労働(午前10時~午後10時ないし11時まで)で、ほとんど休日のない日が続き、加えて社長から異動の話をされ強引に承諾させられた数時間後に自殺をしました。
1997年
和歌山県の男性会社員が仕事の責任を苦に自殺しました。
精神疾患の病歴があったのですが、仕事上の突発的事故対応に追われ責任感が強かった男性は自殺という道を選んでしまいました。
1999年
埼玉県の派遣社員23歳男性が、下宿先のアパートで自殺しました。
「偽装請負」で労働+昼夜二交代勤務・時間外労働が77時間・15日間連続勤務、出張もこなすが負担が大きく、退職を申し出るものの返事なし→「無駄な時間をすごした」と一言だけ残し、自殺(過労自殺) という経緯だそうです。
1999年
九州で会社員48歳男性が未経験のメンテナンスに配置転換。トラブルが多発、休日でも呼び出される過重労働、加えて時間外にも新たな技術習得を迫られ自殺しました。
自殺前1カ月間の時間外労働は108時間だったということです。
2000年
東京都の会社員24歳男性ががうつ病に罹患して自殺しました。
徹夜での勤務等が多く、それが常態化した状況でした。
2005年
神戸市の会社員52歳男性が約10か月に及ぶ上司からのパワハラを苦に自殺をしました。
このパワハラ上司はその後同会社の社長に就任しています。(現在は退任されているようです)
2008年
男性は、石油プラントの建設や点検を行う会社で働いていました。
残業は、実際に200時間になったこともありました。
男性はうつの症状を訴えるようになり、その後、自殺。
入社から1年半、24歳でした。
これは、かなり極端な例です。
24歳の若者が、なぜそこまで過酷な労働を続けたのか、私には理解できません。
この残業時間だと、休日もなく働き続けたのだと思います。
この方の場合は、精神的ダメージを受けて自殺に追い込まれてしまいました。
先に体でも壊していれば、死ななかったかもしれません。
2008年
東京都の女性は飲食チェーン店に勤務し、月141時間もの残業を行い,休日もボランティア研修や創業祭など会社行事への参加、
社是等の暗記などを迫られ、店舗勤務の約2カ月で業務が24時間なかったのは4日間だけだった。
彼女は1か月程度で適応障害を発症し、6月にマンションから飛び降りた。入社からわずか2か月後であった。
2009年
新潟県の会社員42歳男性係長は上司からのパワハラを苦に自殺をしました。
勤務は朝6時~夜10時半、休日も3~4時間は働き続ける+上司から部下の前で罵倒され続ける→自殺 という経緯だということです。
(同店の従業員約200人のうち、130人が会社に連名で原因究明を求める嘆願書を提出115人がパワハラの実態を証言)
2010年
東京都の飲食店勤務店長の男性が、パワハラ上司による徹底的な支配の末、休日を貰えないなどの会社の体質に耐えきれず自殺をしました。
社長は、店長が休むことを非難するかのような発言を繰り返していたそうです。
たとえ休んでいても電話で急に呼び出されるなどしていたそうです。
2009年
京都市の印刷会社勤務の26歳男性が、印刷機に頭を挟まれ死亡する労災事故が起こりました。
入社してわずか一ケ月半でした。
この会社で働く労働者から「月130時間の残業が常態化しておりこのままでは身も心ももたない」と
地域労組に労働相談が持ち込まれた矢先の事故だったとのことです。
生きるために働いているのに、働くために生きているような人生を送っていませんか?
いつかよくなるなんて、そんな甘い考えではいつまでたっても変わりはしません。
お金があれば、いい暮らしもできるでしょうが、多少お金が少なくても楽しい人生は送れます。
もっとよく考えてください。
月45時間以上ということは、週休2日なら日平均2時間以上の残業です。
朝から晩まで働いて、あなたの人生は果たして豊かになっていますか?
家族と会話する時間、子供と遊ぶ時間、自分の趣味の時間、友達との時間。これらの貴重な時間がすべてくだらない仕事に費やされていることに疑問を持ってください。
家族も崩壊するかもしれません。
子供から親と見られなくなるかもしれません。
そして、あなたの生命や精神を脅かすかもしれないのです。
人生は1度きりなんです。
ですが道は一つではありません。
人任せで事態は好転しません。労働基準監督署はあなたの労働環境改善には全くと言っていいほど役に立ちません。所詮、奴隷のように働く人がいなくては存続できないような会社は、労働環境の改善なんてできはしません。
肉体的・精神的ダメージを受けて人生を壊される前に、勇気をもって会社を辞めましょう。